Mirion Connect 2023：メリーランド州ナショナルハーバーで開催された今年のユーザーカンファレンスの概要
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2023年7月、Mirionのテクノロジーユーザーがメリーランド州ナショナルハーバーのゲイロード・ナショナルリゾート＆コンベンションセンターに集まり、毎年恒例のユーザーカンファレンス「Mirion Connect」が開催されました。5日間にわたるこのイベントは、製品ユーザーとMirion製品の専門家との間の対話と協力関係を促進することを目的としたもので、原子力、国土安全保障、医療業界に携わる専門家が一堂に会し、情報を共有し、それぞれの分野で影響をおよぼしている最新技術について学び合う機会となりました。
Mirionが主催するユーザーミーティングは今回で37回目となり、さまざまな業界の複数の国から265名の参加者が集まり、Mirion史上2番目に大規模なミーティングとなりました。
アトリウムでの歓迎レセプションでは、横笛とドラムのデュオ、音楽の生演奏、そしてワシントン、ジェファーソン、リンカーンの格好をしたTHE FOUNDING FEMMESとの記念撮影が行われ、カンファレンスの正式な幕が開けました。
今年の新たな催し
毎年開催されるカンファレンスでは、業界のリーダーからの魅力的なプレゼンテーション、有益なブレイクアウトセッション、そして製品デモに期待が寄せられています。 また、イベントでは毎回新しい内容も提供されており、今年もその例外ではありません。
当社の定評あるHIS-20™保健物理学情報システムトラックおよびRadiation Monitoring Systems（RMS）トレーニングトラックと並行して、Mirionファミリーにお迎えするサイバーセキュリティ関連のお客様向けに、セキュリティ技術ソリューショントラックが初めて提供されました。
デモルームでは、広く使用されている当社のガンマ分光ソフトウェアの最新リリースであるGenie™ 4.0ソフトウェアの新機能とアルゴリズムをご覧いただくことができました。 また、RDS-32™放射線サーベイメーターで利用可能な屋内ドローン機能もご紹介しました。このドローンにより、アクセス困難な場所での放射線データ収集とエリアマッピングが可能になります。
デモルーム会場全体の柱に掲げられたMirion Technologiesの新しいブランドとタグラインであるProtect What’s Next.™は、科学と産業界において放射線安全を推進するというMirionのコミットメントを反映しています。
また、今年のイベントではFoundation for Hospital Artを通じて、患者の生活に彩りを添えるためにパネルをカラフルにペイントしたり、再利用可能なFill It Forward™ウォーターボトルを利用することで、使い捨ての廃棄物を削減すると同時に慈善事業への寄付を行ったりするなどの新たな機会が得られました。
一般セッション登壇者によるプレゼンテーション
水曜と木曜の午前中に開催された一般セッションでは、Mirionの幹部だけでなく、原子力関連のさまざまな産業から多数の講演者が登壇しました。講演者は、放射性医薬品の製造からドローンによる放射線調査にいたるまでの、Mirion Productsが日常業務で重要な役割を果たしている幅広い分野での進展について講演を行いました。
冒頭では、Mirion TechnologiesグループのプレジデントであるLoic Eloyが、業界の最新情報とトレンドについて講演しました。その内容には、原子力に対する政府および世論の強い支持、原子力エネルギーや小型モジュラー原子炉（SMR）技術の発展、放射性医薬品の進歩ががん治療の有効性にどのように影響しているか、などについてのコメントも含まれています。 こうしたトレンドは原子力産業の成長と安定を反映したものであり、このイベントに参加した各人がポジティブな影響を与える驚くべき可能性を持っていることを物語っています。
それに続いて、Mirionの最高技術責任者（CTO）であるShelia Webbが、科学や宇宙探査における当社の直近の貢献について、アルテミス1号に乗り込んだ宇宙飛行士が受ける放射線被ばくの可能性測定に役立ったATOM®ファントムから、木星の衛星探査を支援するJUICEミッションのPIPS®シリコン検出器にいたるまで、その成果を強調しました。 さらに彼女は、Mirionで進展中のデジタル革新についても説明しました。これは、当社がサービスを提供する市場全体で効率を高め、ワークフローを簡素化することを目的としたものです。 この取り組みには、当社の製品ライン全体でコネクテッドエコシステムを構築し、予測メンテナンス機能を実現することで、お客様の稼働時間とROIを最大化することが含まれています。
X-Energy, LLCのHarlan Bowers社長兼COOであるHarlan Bowers氏は、クリーンエネルギー発電用のXe-100最新型小型モジュラー原子炉の開発と、Xe-100原子炉の燃料サイクルにとって不可欠なシステムである独自のバーンアップ測定システム（BUMS）の設計および開発におけるMirionとの提携について発表しました。
NYU Langone Health放射線化学ラボのディレクターであるPatrick Carberry博士からは、学術環境における臨床および前臨床アプリケーション向けの放射線医薬品製造に関する実体験に基づく洞察が紹介されました。
テネシー川流域開発公社（TVA）の放射線防護監督官であるJim Rolph氏（ CHPおよびRRPT）からは、米国における加圧水型原子炉のpH制御のための水酸化カリウム移行イニシアチブについてのバックグラウンド情報、および放射線防護プログラムの実施に向けた課題についての見解が共有されました。
Bruce Powerの保健物理学者であるAndre Laranjeiro氏は、遠隔ガンマ放射線モニタリングを通じて、強制停止中により安全かつ効率的に操作する方法について発表しました。
STFC Boulby Underground LaboratoryのシニアサイエンティストであるPaul Scovell氏は、素粒子物理学における最大級の疑問に答えようとする実験において、物質の特性評価がどのように役立てられているのについて発表しました。
Southern Nuclear (SNC) Birminghamの機器信頼性担当マネージャーであるCarrie Gilbreath氏は、10CFR 50.69規則のメリットをステーションがどのように最大化して、コストを削減し、機器の信頼性を向上させているかについての洞察を提供しました。
Savannah River National Labの放射線プログラム防護マネージャーであるRussell Abbott氏は、移動式プルトニウム施設とその放射線防護プログラムの進展について説明を行いました。
FlyabilityのエリアセールスマネージャーであるPieter Stockmayer氏は、屋内ドローンとMirionの放射線サーベイメーターを組み合わせることで、原子力施設やその他の場所でのより安全な目視検査、放射線調査、マッピングが可能になる方法について発表しました。
連日、Mirion製品の専門家がリードする多くの有益なトレーニングおよびブレイクアウトセッションが用意されており、ほとんどのセッションでは米国保健物理アカデミー（AAHP）の継続教育クレジットが授与されました。 セッションの合間に、デモルームではMirionが原子力産業と科学分野で放射線安全を推進するために取り組んでいる様々な取り組みに関するデモが行われました。
ディナーおよび閉会式
イベント満載の1週間の締めくくりにふさわしい行事として、参加者はリバービューボールルームでのバーベキューディナーを楽しみました。港の向こうに日が沈むと、Mirionのスタッフは今年のMirion Connectカンファレンスを成功に導いてくれた大切なお客様、スピーカー、ベンダー、パートナーに対して感謝の意を表しました。
Mirionのマーケティングオペレーションおよびイベント担当ディレクターであるTammy Pattisonは、「毎年恒例のこの会議は、イノベーション、コラボレーション、そして業界の関係者同士で交流する機会の場となっています。リピーターのお客様にお会いし、初めてのお客様を歓迎することを毎回楽しみにしています」と述べました。
Mirion Connect 2024は、テキサス州ダラスのオムニホテルで7月29日から8月2日まで開催されます。詳細はこちら。
