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放射線とは何か

2015年3月31日 | Mirion Technologies

放射線とは何か

放射線とは、エネルギーが粒子または電磁波として放出されるプロセスです。大きく分けて、音、熱、光の形態をとることができます。しかし、一般的には、電波から可視光スペクトル、ガンマ波までの電磁波から受ける放射線を指す言葉として使用されます。

原子とその役割

放射線の仕組み、およびその影響といった放射線に関する議論のほとんどは、放射線が接触する原子(および分子)との相互作用ということになります。原子は、あらゆる物質の基本的な構成要素を形成します。原子は、正電荷を帯びた陽子(場合によっては中性電荷を帯びた中性子)からなる原子核と、負電荷を帯びた外側の電子雲で構成されています。1個の陽子が持っている正の電荷は、1個の電子が持っている負の電荷と等しくなります。

陽子と中性子は、比較的サイズも原子量も大きいですが、それに比べて電子は非常に小さく軽いものです。反対の電荷が引き合うという性質から、原子は陽子と電子の数が等しくなる傾向があり、原子全体では正味電荷が0になります。ただし、原子が電子を失うか得るかすると、イオンになり、電気を帯びるようになります。

イオンは中性のバランスを取り戻すために他の荷電粒子との結合を求め、新しい分子を形成する可能性があります。

電離放射線と非電離放射線

放射線は一般的に電離放射線と非電離放射線に分類されます。これは、相互作用する原子を電離するのに十分なエネルギーを持つかどうか、また分子内の化学結合の破壊など、低エネルギーの損傷を与えることができるかどうかに基づきます。電離放射線とは、不安定な原子がより安定した状態になるようにエネルギーを放出することによって起こるもので、細胞内の原子、具体的に言うと細胞内のDNA分子の基本的な構造変更を伴うため、人体にとって健康を脅かすものになります。もちろん、1つの細胞には何兆個もの原子が存在するため、細胞の構造に実質的な損傷を与えるには、非常に強い線量の放射線が必要です。

電磁放射線のスケールを電離放射線と非電離放射線に分類したもの
電磁放射線のスケールを電離放射線と非電離放射線に分類したもの


電波やマイクロ波エネルギーなどのほとんどの非電離放射線は、それが当たったものに伝わる熱エネルギー量の範囲でのみ有害であると考えられています。実際、電子レンジはこの方法で食品を調理します。紫外線は、非電離放射線でありながら、電離放射線と同様の有害な作用、例えばDNA分子を傷つけることによる発ガンリスクの増加などを引き起こす能力があるという点で独自の性質を備えています。

放射線の測定方法

物質の放射能、つまり放射活性物質としての「活性度」は、キュリー(Ci)またはベクレル(Bq)で測定されます。どちらも、1秒あたりの崩壊回数、つまり特定のサンプル中の原子が放射性崩壊を起こし、放射線の粒子や光子を放出する頻度を表すものです。キュリー(1Ciは毎秒約37,000,000,000崩壊に相当)は、マリー・キュリー、ピエール・キュリー夫妻にちなんで名付けられたもので、彼らが研究したラジウム1グラムの放射能にほぼ匹敵します。ベクレルは、放射能のSI単位です。1Bqは、1秒間に1回の崩壊に相当します。BqはSI単位ですが、キュリーは依然として米国全土で政府機関や産業界でも広く使用されています。

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